がんの長期的な副作用は?
- がんの事なんでも相談室

- 2022年3月16日
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がん治療を受けた人の多くは、長期的な副作用を発症するリスクを抱えています。こうした副作用は、治療後数ヵ月から数年経ってから起こることがあります。晩期障害の評価と治療は、がんサバイバーシップ・ケアの重要な部分を占めます。

晩期障害の種類
ほぼすべてのがん治療が、晩期障害を引き起こす可能性があります。また、治療法ごとに異なる晩期障害が起こることもあります。以下は、より一般的な晩期障害の一覧です。特定の晩期障害について心配なことがあれば、担当の医師に相談してください。
手術による問題
手術による晩期障害は、がんの種類や手術を受けた身体の部位によって異なります。
リンパ節を切除する手術を受けた人は、リンパ浮腫になることがあります。リンパ節は、感染症に対抗するための小さな豆の形をした臓器です。リンパ浮腫は、リンパ液が蓄積して腫れや痛みを引き起こすものです。
骨盤または腹部の特定の手術を受けた人は、子供を持てない場合があります。これを不妊症といいます。不妊に関する懸念と、男性および女性の生殖能力の維持について、詳しくはそちらをご覧ください。
心臓障害
胸部に対する化学療法と放射線療法は、いずれも心臓の問題を引き起こす可能性があります。一部の生存者では、リスクが高くなる場合があります。
・うっ血性心不全(CHF)は、心筋の弱体化です。症状には、息切れ、めまい、手足の腫れなどがあります。
・冠動脈疾患は、心臓疾患の一種です。胸部への高線量放射線療法を受けた人に多くみられます。症状としては、胸の痛みや息切れがあります。
・不整脈は、心拍が不規則になることです。症状としては、ふらつき、胸の痛み、息切れなどがあります。
肺障害
胸部に対する化学療法や放射線療法は、肺を痛めることがあります。化学療法と放射線療法の両方を受けたがん生存者は、肺障害のリスクが高くなる可能性があります。肺の病気を患ったことのある人や高齢者では、肺の問題がより深刻になる可能性があります。
内分泌系障害
がんの治療法の種類によっては、内分泌系に影響を及ぼすことがあります。このシステムには、ホルモンを作り、卵子や精子を作る腺やその他の臓器が含まれます。治療によるホルモンの変化のリスクがあるがん生存者は、ホルモンレベルを測定するための定期的な血液検査が必要です。
更年期障害
多くのがん治療により、女性に更年期障害が現れることがあります。
がん治療による更年期障害の症状は、自然な更年期障害の症状よりも悪化する場合があります。これは、ホルモンの減少がより早く起こるためです。症状には以下のようなものがあります。
・気分や性欲の変化
・ほてり
・骨粗鬆症
・膀胱のコントロール障害
不妊症
生殖器や内分泌系に影響を与える治療法は、不妊症のリスクを高めます。不妊症とは、妊娠や父親となることができないことを意味します。がん治療による不妊は、短期間で終わることもあります。しかし、永久に続くこともあります。男性および女性の不妊の心配と生殖能力の維持について、詳しくはこちらをご覧ください。
骨、関節、軟部組織の障害
化学療法、ステロイド薬、またはホルモン療法は、骨粗しょう症と呼ばれる骨の菲薄化や関節痛を引き起こすことがあります。免疫療法は、関節や筋肉に問題を起こすことがあります。これらは、リウマチの問題として知られています。体をあまり動かさない人は、これらの症状のリスクが高くなる可能性があります。
脳、脊髄、神経の障害
化学療法や放射線療法は、脳や脊髄、神経に長期的な副作用をもたらす可能性があります。これらには以下のようなものがあります。
学習障害、記憶障害、注意障害
頭部やその他の部位に対する化学療法や高線量放射線療法は、成人や小児に対して認知障害を引き起こすことがあります。認知障害は、情報の処理に問題がある場合に発生します。これらの問題のいずれかを経験した場合は、医師に相談してください。
消化器系障害
化学療法、放射線療法、手術は、食物の消化に影響を及ぼすことがあります。腹部に対する手術や放射線療法は、組織の瘢痕化や長期の疼痛、腸の問題を引き起こすことがあります。生存者の中には、慢性的な下痢によって体内の栄養吸収能力が低下する人もいます。
疲労感
疲労とは、身体的、感情的、または精神的な疲れを常に感じることです。これは、がん治療で最も一般的な副作用です。がんサバイバーの中には、治療終了後も数ヵ月から数年にわたって疲労感が続く人もいます。がんに関連する疲労についてもっと知る。
情緒的な困難
がん生存者は、しばしば様々な肯定的および否定的な感情を抱いています。
・安堵感
・生きていることへの感謝
・再発への不安
・怒り
・罪悪感
・うつ病
・不安
・孤独を感じる
がんサバイバー、介護者、家族、友人も心的外傷後ストレス障害になる可能性があります。これは不安障害です。がんの診断や治療など、非常に恐ろしい出来事や生命を脅かす出来事を経験した後に発症することがあります。
治療後の体験は人それぞれです。例えば、がん生存者の中には、がんによる否定的な感情的影響に悩む人がいます。また、がんのおかげで人生に対する新たな前向きな見通しを持つことができたと言う人もいます。



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